◆帰りたい方向から吹く8m/sの風・・・タッキングで失敗したくない・・・◆
数あるシーカヤックの中で、なぜ私がHobie cat社のタンデムアイランドを選んだかというと、理由は実にたくさんありますが、決め手となったひとつは今回再度紹介する「ミラージュドライブ」の存在。船体に差し込んで、脚でペダルをフミフミすると下にあるフィンが推進力をうみだすという道具です。
ちょうど私が買う直前にそのミラージュドライブが改良され、レバーを操作するだけで前進と後進が変えられるようになりました。これについては、過去の「タンデムアイランドのシビレるアイテム①」で紹介しました。
つい先日、ミラージュドライブがあって良かった・・・と心底思ったことがあったので、再び取り上げたいと思います。
風は上りいっぱい、風速は8m/秒くらいだったと思います。横流れしているのがわかるほど結構強めの風でした。時々タック(向きを変えて)しないと帰れない状況。
なお江ノ島と葉山の間には、大小の定置網があるので、見つけては避けていかなければなりません。
双胴船(カタマラン)や私が乗るタンデムアイランド(トライマラン)は船の性質上、向きを変えようと(タッキング)する時、じょうずに操船しないと一旦風上に頭を向けたところで失速してしまう傾向があります。その時はまた元の方向へ戻してやり直しとなります。
結論を先に言うと、タッキングし始めてから風上を通り越して反対側に頭が向くまでの少しの間ミラージュドライブのペダルをフミフミすると簡単にロス無く方向転換が完了できるのです。
先日のように風が強く、押されて風下へ落とされてしまうような状況では、少しでもロスを減らしたいと思うものです。そんなときにタッキングがうまくできず、向きを変えるたびに風下に落とされたりすると・・・ちょっとつらくなります。
特に初心者の方がいたら、”なかなか戻れない”と心配になるでしょう。
港やビーチ際での細かい操船時にミラージュドライブは効果を発揮しますが、所詮それだけでしょ?と思っているかたがいたなら考え直していただきたいです。ミラージュドライブは帆走中もこうしてとっても頼りになるのです。
ミラージュドライブがなくてもパドリングすれば?
それも良いかも知れません。ただ、ミラージュドライブはただペダルに脚を乗せてフミフミするだけ!簡単!ラクラク!そしてパワフル!それが高い価格をしても納得できるところなのです。
パドリングとミラージュドライブが対決した動画がありますので参考まで。
パドルを漕ぐのはオリンピックメダリスト。さて結果はいかに?