車を買ったときに、
「この車はハンドルが壊れやすいので、予備が1個標準で付いてますんで・・・はい」とハンドルの予備を渡されたらいかがでしょう?
不安になっちゃいますよね~?
でも、このタンデムアイランドにはガヂョンピンの予備が最初から1本付いています。
ガヂョンピンというのは、船体と舵(ラダー)をつなぐ1本の軸、その軸が支点になって、ラダーが左右に動くのですから、とても大切な部品のひとつです。
たいていここらへんの部品はステンレス製なのですが・・・タンデムアイランドについているのは樹脂製のものです。
購入前、買うかやめるか悩みに悩みながら試乗した時に、スタッフのかたに聞きました。
「壊れやすい部品ってありますか?」
すると用意していたかのように、この部品とこの部品・・・と数か所指摘しました。
ガヂョンピンもそのひとつ。
えっと驚く間も無く、その理由を説明してくれました。
一般的にヨットを走らせていると、浅瀬の岩や障害物に当たってしまうことがあります。
FRP製のディンギーヨットですと、それらが岩に当たるとセンターボードやラダーが壊れます。修理は・・・船体の修理ほどではないにしても高くつきます。
一方、ポリエチレン製のタンデムアイランドは、もし、ラダーを上記のディンギーヨットのような固定の仕方をしたら、障害物に当たった衝撃で船体が割れてしまうかもしれません。あるいはガヂョン自体が船体から外れてしまうかもしれません。
ポリエチレン製の船体が割れてしまうと海の上では致命傷ですし、修理はおおごとです。
ですから、ガヂョンピンという数百円の部品が壊れることでラダーや船体が壊れるのを防いでくれるのだそうです。
おお~~Hobie Cat社!恐るべし!なんという親切な設計なのだ!
フェイルセイフ(失敗をしても安全なように)、フールプルーフ(愚かな操作をしても安全なように)・・・安全を確保するための2つの思想が活かされている!
だからとても安全な乗り物だということが、わかるでしょ?
試乗しながらの質問・・・私は購入をやめるイイワケを探していたのかも知れませんが、逆に買う意志が固まりました(笑)
そんなわけで、タンデムアイランドにはガヂョンピンが1本予備で付いてきます。
後ろのハッチを開けるとそこに予備がぶら下がっています。
洋上でガヂョンピンを直しているかたの動画をYou Tubeで視ましたが、勇気ありますね~
洋上で修理せずにパドルを使って舵が切れないか、とか、早いうちに試してみないといけません。
その他の“壊れやすい部品”も、聞いて “なるほど~納得” ですよ!